洋白銀器(Silverplate)は高価な純銀製カトラリーの代

用として考えられたものです。洋白銀器の登場によりそれまで一部の王
公貴族の専有物だったシルバーカトラリーが急速に普及したと言われて
おり、今では

銀器と言えば一般的にこの洋白銀器をさすほどです。

洋白銀器の素地になっている基材は

銅とニッケルと亜鉛からなる合金

で優れた加工性、耐食性を有します。(ちなみに現行の五百円硬貨も洋白
製です。)美麗な銀白色光沢を有し、それが銀に似ていることから「洋白(洋
銀)」や「ニッケルシルバー」と呼ばれています。

これで作られた素地を

純銀で電気メッキによって覆ったものが洋白銀器

です。手に取ったとき

の重量感(比重)、感触が純銀に近く、外観も全く純銀製と変わりません。

カトラリーに表記される略称としては「E.P.N.S.」または「NI

CKEL SILVER」と明記されます。

※「洋白」という文字は日本語の辞書

にはなく、正式には「洋銀」

「ニッケ

ルシルバー」

「ジャーマンシルバー」

と言います。

3.洋白とは

ナイフは刀先と柄が一体になっている

【共柄「ともえ」ナイフ】

と柄の中が空洞になっている

【最中柄「もなかえ」ナイフ】

(HHと表記)

の2種類の仕様があります。

最中柄ナイフは空洞内部にある程度の重み(ウェイト)を付

けることにより軽すぎない高級感を演出し、またバランスが良
く持ち易い様になっています。柄が太くなっているので握り易
く、力を入れ易くなっているのも特徴です。ホテルなど高級な
場所では殆どこのタイプの商品が利用されています。

一体型の共柄ナイフは丈夫でコンパクトで、収納などの限ら

れる家庭用の日常使いに適しています。共柄ナイフは最中柄よ
り薄くなり重量も最中柄より重くなります。

また、刃については、

「仕上刃」

のようにギザギザのない物

は魚料理など比較的柔らかい料理に向いており、

「鋸刃」

のよ

うにギザギザのついた物は肉料理など固いもの向きです。更に
波状の刃のついた鋸刃よりも切れ味の良い

「波刃」

も用意して

御座いますので料理の種類によって選択頂けます。

4.ナイフの柄・刃について

代表的な洋白材・・
 銅62%、ニッケル14%、亜鉛24%

洋白銀器の特徴

純銀製品と同じくらい
品格があり、温かみの
ある製品になります。

銅が主成分の為、柔ら
かく、成形に自在性が
あり、細かい装飾も含
めてデザインを強調
することができます。

手触り・口触りも良く、
重量感や外観も純銀
製と遜色ありません。

楽器に使われるほど
で、食器、器物を取り扱

うときに触れ合って出
る音の響きは、快適か

つ重厚さがあります。

最中柄(ホーローハンドル)

(H.H)

最中柄(ホーローハンドル)

(H.H)ウェイト付

仕上刃

鋸刃

波刃

カトラリー豆知識

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